充電サービスの選び方

ヒョンデモビリティジャパンはオーナー向けの充電サービスを提供していません。そのため、急速充電を利用するには、入会者を限定していない充電サービスの会員になるか、ゲスト充電を行うしかありません。

日本の汎用的な急速充電器(公共の充電器)の多くは、認証システムにe-Mobility Powerのネットワークシステムを利用しています。そのため、「チャージスルゾウ」のロゴマークが付いている充電カードであればほとんどの急速充電器を使用することが可能です。

e-Mobility Powerのネットワークシステムを利用していて、なおかつ入会者を限定していない充電サービスには、次の3つがあります。

e-Mobility Power(eMP)カード(e-Mobility Power)

おでかけカード(JTB)

ZEPS3(日産自動車)

これらのサービスは、いずれも定額の月会費と充電料金が必要となります。多くのEVユーザーは、日産自動車のZEPS3を契約しています。3年契約ならば月会費も安めで、月会費の中に一定の充電料金が含まれる方式になります。未使用分は翌月に繰り越されるためお得です。契約の種類が3種類ありますので、自分の走行距離に会わせた契約をすることが重要になります。

注意点としては、課金が10分単位であることです。IONIQ5の場合、充電器の種類によっては20分前後で充電が終了してしまうことがありますが(「IONIQ5と蓄電池アシストタイプの充電器」参照、たとえば21分で充電が終了してしまった場合でも、ZEPS3では30分充電したときと同じ料金がかかってしまいます(19分充電したところで強制終了すれば20分の料金で済みます)。

自宅で充電ができて、高速道路を使った遠出をほとんどしないユーザーは、定額の月会費がかかるサービスは、月会費が無駄になってしまいます。月会費の出費を避けたい場合は、次のような月会費無料のサービスを契約するとよいでしょう。ただし、対応する急速充電器が限られてしまいますので、事前に対応する充電場所を調べておかなければなりません。

エコQ電(エネゲート)

ENEOS Charge Plus(ENEOS) 

Smart oasis(BIPROGY)

EV・PHV充電クラウドサービス(電子マネー「WAON」を使用した充電サービス)

ジャパンチャージネットワーク「ビジター充電パスワード発行」サービス

どの充電サービスを選択すべきかは、自宅充電の可・不可や高速道路を使った遠出の頻度などによって変わってきます。

筆者は、普段は自宅の普通充電を利用しています。遠出をして急速充電器を使用するのは2、3カ月に1度くらいなので、月会費のかかるカードは契約していません。高速道路の急速充電器は、たいていの場合ジャパンチャージネットワークのビジター充電パスワード発行サービスを利用できるのでそれで済ませています。1回の充電が30分1650円かかりますが、IONIQ5なら東京を100%充電で出発すると、経路上の90kW急速充電器で2回充電するだけで、700km移動しても20~30%の充電残量で到着できます。

(2023年1月27日追記) e-Mobility Powerはジャパンチャージネットワークを2023年4月1日に吸収合併する旨を発表しました。今後、ジャパンチャージネットワークの「ビジター充電パスワード発行」サービスがどのようになるかは、追ってお知らせします。

(2023年5月26日追記) これまでは誰でも加入することができた日産自動車のZESP3は、2023年6月1日から日産自動車オーナー専用になります。契約中のユーザーは期日になるまでは利用することができますが、それ以降の更新はできません。そのため、IONIQ5オーナーが加入可能な「チャージスルゾウ」のロゴマークが付いている充電カードは、「e-Mobility Powerカード」と「おでかけカード」のみとなります。

(2023年5月26日追記) ジャパンチャージネットワークの「ビジター充電パスワード発行」サービスについては、e-Mobility Powerから特に新しい発表は出ていませんが、現時点では「ビジター充電パスワード発行」サービスは従来どおり利用することができます。最近、高速道路のSA/PA等に設置が進んでいる最新のABBの急速充電器は、e-Mobility Powerが提供する新しいゲスト充電方式(QRコードからWebサイトにアクセスし、クレジットカード情報等を入力して認証する方式)に変わっているため、充電器の入れ替えによってe-Mobility Powerの認証方式にかわっていくものと思われます。

タイトルとURLをコピーしました